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@フ営 [e@akiho]  ページ



■題名
魔法隊の会議

■作者
akiho

■コメント
ステージ12「竜神の遺跡」挑戦前の会話風景です
本編中にキャラ名がほとんど出てきませんが、察してください(笑)

■ストーリー
フルツ国のお城の中。休憩用に設けられた、とある部屋。
その部屋の中に、3人の男女が集まっている。

1人は顔以外を赤いフードですっぽりと隠している青年。
天井付近を見てボーーッとしている。
その正面に居るのは、水色の長い髪を持った、女の子。
携帯電話らしき機械をいじくっている。
その横には、黄色のショートカットの、一見すると少年にも見受けられる少女。
お茶をずずず、と飲んで、1息ついている。

3人がそれぞれに自由なことをしていた、その時。

「悪ぃ。遅くなった」
「お。大魔道士」
「マー君!」

紫色のフードで全身を隠している1人の男が、ドアを開けて部屋に入ってくる。
その風貌は、フードの色を除けば、部屋の中に元からいた青年とほとんど変わりはない。
入ってきたその男に、2人の少女が反応する。

「も〜っ! 遅いよ〜!」
「すまんすまん。前の依頼がちっと長引いちまってよ」

水色の髪の子が文句を浴びせる。

「ライちゃんも、何か言ってやりなよ〜!」
「いや、ボクも遅れて来た口だから、人のことは言えないんだよね」

黄色の髪の子は、冷静にそう返した後、またお茶を飲む。

「何だ。雷術士も遅刻したのか」
「うん。交通事情で仕方なくね」
「交通事情?」
「うん。何故かわからないけど、ボクの行くところ行くところ、ひどい悪天候でね。
 飛行機が3日ほど、不通になっちゃったんだよ」
「…ははは……」

会話する2人の後ろで、水色の髪の子が苦笑いを浮かべてそう呟く。

「ていうか、みんなして何なのよ〜! ちょっとこの隊、遅刻多くない?」

水色の子がそうボヤいたところ、

「そう言う氷結さんも、遅れてきたよね?」
「…ん?」
「火術士?」
「ヒ、ヒー君??」

それまで沈黙を保っていた、赤いフードの青年が口を開く。
皆一斉にその青年のほうを振り向く。

「みんなが来るまで、僕、1人で頑張ってたんだからね?
 意外としぶといガイコツとか、素早くて、なかなか攻撃当てられないコウモリとか、
 矢を撃ってくる変なキノコとか。
 もう、ほんとに、大変だったんだから……」
「…ありゃりゃ…」
「それはご苦労だったな」

愚痴るように言った赤フードの青年に、紫フードの男と黄色の子がなぐさめるように声をかける。

「ま、まぁ、その話は一旦こっちに置いといて!」
(置いとくのかよっ!)
(あ、逃げた。)
(……氷結さん、ずるい……)

慌てたように話題を変える水色の子に、心の中でそれぞれにツッこむ3人。

「それで、次の敵のことについてなんだけどね?」
「あ〜、あの、鎌を持った化け物ね」

話を切り出した水色の子に、補足するように言う黄色。

「あいつ、あたしたちの反撃できないところから攻撃してくんのよ。
 まったく、腹立つったらありゃしない!」
「ボクの雷も、あと1歩届かないしね〜」
「ほとんど動かないし、体力も低いみたいなんだけど、厄介な相手だよね」

憤りながら言った水色に、残り2人も同意するように言う。

「……なるほど。それで俺が呼ばれたわけか」
「そう! マー君の闇魔法なら、十分届くでしょ?」
「だね。ボクたちは、サポートに回るからさ」
「うん。不本意だけど、仕方ないね」
「っていうか、ヒー君はサポート技持ってないでしょ?」
「ガーーーン!!!」

水色の子の指摘に、わかりやすくショックを受ける赤フードの青年。

「お前、もう少し訓練したほうがいいんじゃね?」
「そうだよ〜。せめてボクたちの移動について来れるくらいじゃないとね〜」
「このままじゃヒー君、完全にお荷物だからね?」
「………みんなの言葉で、心が折れそうです」

3人に(言葉で)フルボッコにされ、わかりやすく落ち込む青年。

「…う〜ん…。出来るなら、あの魔法は使いたくねえんだよな〜」
「お? どして?」

渋るように言った紫フードの男に、簡潔に訊く黄色の子。

「あれは身体への負担が大きいんだよ。
 そんなことするなら、近づいていって燃やしたほうがまだ楽だ」
「……僕の持ち味が、一瞬にして奪われた……」

部屋の隅っこで、なおもいじける赤フード。

「でも、奴に反撃する手段はそれしか無いんだから、しょうがないじゃない」
「って言ってもよぉ〜…」

水色が説得しようとするが、なおも渋る。

「つか、それは別に俺じゃなくても良くね?
 そういうのは防御と回復しかしねえ、あのクソ女に任そうぜ」
「だ・れ・が、クソ女ですって? ん??」
「!!!」

いきなり降ってきたその声に驚き、声のした方向を見る4人。
そこには、大きな杖を持って、ピンク色の髪をした女性が1人、立っていた。

「お、大賢者」
「ケン坊!!」
「…その呼び方やめてって言ってるでしょ? 氷結士?」

水色の子の発言に、眉をしかめて、不機嫌そうな顔でそう返す。

「何だ。今の話聞いてたのか。なら話は早ぇや。ま、そういうことだから」
「ちょっと! 何、決定事項にしてんのよ!」

早々に話を終わらせようとする紫の男に、豪快に噛み付く。

「大体、私が攻撃に回ったら誰が回復役を務めるっていうのよ!」
「うっせぇ! 誰もケガしてない状況で『回復〜♪』とかやってるバカに拒否権なんてねえんだよ!!」
「!! っちょっ、バカとは何よ!? バカとは!」
「ま〜ま〜、大魔道士も、大賢者も、少し落ち着きなって〜」

2人の口論を、黄色の子がなんとか治めようとしている。

「まぁ、あの鎌野郎をぶっ飛ばしてくれるなら、どっちでも構わないんだけどね〜」
「…氷結さん…。やけに他人事だね?」

呑気そうに言った水色の子に、赤フードの青年が控えめにツッこむ。

「大体ね? 私が防御魔法をかけているからこそ、あんた、突っ込んで燃やせてるのよ?
 そこんとこ、分かってる?」
「うっせぇ! 防御魔法くらい、お前じゃなくても使える奴はいっぱいいるんだよ!
 何、さも『自分だけが使えます』みたいな顔して言っちゃってんの? バカじゃねえの?」
「あ! また『バカ』って言ったわね〜!!」
「あぁ、もう、だから落ち着きなって〜」

なおも口論を続ける2人を、なんとかなだめようとする黄色の子。

「まったくも〜。マー君もケン坊も子供なんだから〜」

やれやれ、といった表情で、両手の手の平を空(くう)へと向ける。
そんな水色の子の頭に、

『ガッ!』
『ゴツッ!』
「!!??」

2つの鉄拳が舞い落ちる。

「い、痛った〜い! 何、するの!?」
「誰が子供だ! 誰が!!」
「『ケン坊』言うなっつってんでしょ!」

2人の怒りの矛先、水色の子に集中。
水色の子は頭を押さえて、涙目である。

「そうやって、攻撃範囲が広いのを自慢してるところが子供なのよ!」
「はぁ? 誰がいつそんなことを自慢したよ!?」
「そうよ! 私は攻撃“できる”ってだけで、本来回復専門なんだからね?」
「それは自慢出来ねえよ! この、バカ女!!」
「あ〜!! またしても『バカ』って言ったわね〜!!」
「だから、一旦落ち着こうよ〜! 氷結士も煽らないでよ〜!」
「……うわぁ…。…カオスな空気になってきたなぁ……」

口論する者が3人に増えてしまう。
それでも、黄色の子はなんとか抑えようと1人頑張る。
すっかり蚊帳の外になってしまった赤フードの青年は、静かにそう呟く。

(誰か、このケンカ止めてくれないかなぁ…。雷術さんじゃ、止まりそうにないし……)

青年が1人、そんなことを思っていると、

「…あの〜、お取り込み中、すみません……」
「???」

部屋のドアがカチャリ、と開いて、黄色い肌の、縦長の楕円形の顔をした男の子が顔を覗かせる。
一同それに反応、ドアのほうを向く。

「メイレン様が、皆様を呼んでいるのですが…」
「…え? ウソ?」
「もうそんな時間だったか!?」

その男の子の発言に、一同、慌てふためく。

「ありがとう、レレモン君! すぐ準備して行きますね!」
「あ、はい…。よろしくお願いします…」

赤フードの青年の言葉を受けて、その男の子は遠慮するように言って、そっとドアを閉める。

「ほら、皆さん、無駄話をしてるヒマないですよ? さっさと準備して、行きましょう?」
「…あ、ああ…」
「そうね」

部屋の中を慌ただしく動き回りながら言った青年に、紫の男と杖を持った女が軽く返す。

「…てか、何でヒー君が仕切ってるわけ?」
「まぁまぁ、細かいことは気にしない〜」

なおも不機嫌な顔をする水色の子を、なんとかなだめる黄色の子。

(ほんと、ありがとう! おかげで、ケンカが止まったよ!)

準備をしながら、心の中で先ほどの男の子への感謝を思う赤フード。

「敵も大分強くなってきてるみたいだしなぁ。大将に近づいてきてるってことか?」
「ええ、そのようね。何にしても、油断は禁物よ」
「んなこと、お前に言われなくてもわかってらあ」
「ならいいのよ」

先ほどまで口論をしていた2人も、準備をしながら、そんな話をする。

「いっちょ、気合い、入れてこ〜。」
「……ライちゃん、それ、気合い入れてるつもり?」

のほほん、とした口調で言った黄色の子に、苦笑いしながらツッこむ水色。

「皆さん、準備はいいですか?」
「おっけ〜!!」

赤フードの青年の言葉に、4人は揃ってそう返す。

「それじゃ、出発!!」

その言葉と共に、部屋のドアをカチャッと開けて、5人は部屋を後にする。




――戦闘の結果についてはゲーム本編でご確認ください(笑)



------ Fin ------




……明らかに長いですよね。長すぎますよね。ごめんなさい(土下座)

このまま放置しておくと他の利用者様にも迷惑になってしまうかもしれないので、
もしどこかに転載していただけるのであれば、この記事は削除していただいても構いません。
そこら辺の判断は管理人さんにお任せします。


それでは、本当にこの辺で、失礼致します

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